今まで英検2級以上で実施されていた「ライティングテスト」が、2017年度第1回から英検準2級と3級にも導入されました。
これにより具体的なテスト形式が以下のように変更されました。
1、筆記試験の時間は10分延長
2、測定技能にはリーディング・リスニングに加えライティングが加わった
3、スコアの基準値も、それぞれの級で変更
4、3級のライティングテストの満点は16点
5、4つの評価観点ごとに0~4点の5段階で評価される
以上、テスト形式が大幅に変更しています。
そして変更5項目の「4つの評価観点」をクリアしていくことが、ライティングでの高スコア獲得に直結します。
答えが白か黒かはっきりしないので、不安に思う方も沢山いらっしゃるかと思います。
そこで、
最新版英検3級のライティングテストを「3つの問題パターン」を通し、4つの評価観点を解説していきます。
目次
パターン1:自分の好きな物を問われる
まだまだ始まったばかりの英検3級ライティングテストですが、予想問題などでのパターンでよく出され、練習必須なのがまず「自分の好きな物を問われる」問題です。
まずは「自分の好きなものを問われる」パターンを掴みましょう。
その際、評価観点1は「自分の考え+その理由が2つ述べられていること」です。
例題で評価観点1を掴む
では、例題でイメージを掴んでください。
例題❶
:What is your favorite season? ー(あなたの好きな季節はなんですか?)
これに対する解答としては、まず「自分の考え」です。
:My favorite season is summer.
(私の好きな季節は夏です。)
そして、あなたがなぜ夏が好きなのかの「理由が2つ」必要です。
:The first reason is that I have a long vacation.
(一つ目の理由は、長い休みがあるからです。)
:The second reason is that I like to swim.
(二つ目の理由は、泳ぐのが好きだからです。)
「自分の考え+理由2つ」をシンプルに書けば良いのです。もう一つ例題いきましょう。
例題❷ :What is your favorite subject? ー(あなたの好きな教科はなんですか?)
:My favorite subject is Japanese.(私の好きな教科は国語です)
First, I like to read novels.(まず、私は小説を読むのが好きです。)
Second, I want to write novels sometime.(そして、いつか小説を書いてみたいです。)
・+理由1(The first reason is/First,)
・+理由2(The second reason is/Second)
まずはこのパターンをしっかり頭に入れましょう。
パターン2:現在のあなたについて問われる
次に、英検3級ライティングパターンは「現在のあなたについて問われる」問題です。
その際観られている評価観点2は、「英文の構成や流れがわかりやすく論理的であるか」です。
これは、パターン1よりも答えの幅が広がる問いです。
伝えようとがんばってしまうばっかりに、まとまりのない文章や、理由として不適切な文章になってしまいがちです。
「何が言いたいのか」をはっきりさせましょう。
例題で評価観点2を掴む
ではここでの例題です。
例題❸
:What do you do in your free time? (休みには何をしていますか?)
これに対して・・
I am busy these days. I want to read books.
I do not have enough time to do that.
I want to go to a library. It is near my home.
(最近は忙しいんです。本を読みたいのです。それを行う十分な時間がないです。図書館に行きたいです。家の近くにあります。)
と答えてしまうと、「ゆっくり休みもとれないんだ。」と伝えたい気持ちはとてもわかるのですが、
解答に対する答えがはっきりしないのと、接続詞が使われていないため、まとまりのない文章になっています。
文章はもっとシンプルにした方が、ミスも防げるうえにわかりやすい文章が作成できます。
I read books in my freetime.
Because I can learn a lot of things from books.
Also there is a library near my home so I can borrow books.
(休みには読書をします。
なぜなら、本から沢山のことを学ぶことが出来るからです。
それに、家の近くに図書館があるので、本を借りる事ができるからです。)
あれもこれもとどうにか伝えようとしてしまうのではなく、答えの幅が広がっても、あくまで文章の構成は「自分の考え+理由2つ」です。
シンプルに考えた文章を作成し、パターン1でお伝えした接続詞や「Because/Also」などの接続詞を使って、流れをわかりやすくしましょう。
パターン3:未来の自分について問われる問題
最後の英検3級ライティングパターンとして「未来の自分について問われる」問題が出てきます。
その際の評価観点3は「課題に相応しい語彙を正しく使っているか」、
そして評価観点4として「文法的に正しい英文が書けているかどうか」をみられています。
つまり、「スペルミス」「文法ミス」です。
ここで気を付けておきたいのが、
言いたいことを日本語では思いついたけれど、その英文を作るための単語・文法がぴんとこず、考え込んでしまい、試験時間が足りなくなってしまうことです。
知っている単語で、意味が通じれば、そちらを使いましょう。
例題で評価観点3・4を掴む
例題❹
:What do you want to be in the future? 将来何になりたいですか?
これに対するあなたの答えが、
I want to be a pilot in the future.
(将来はパイロットになりたいです。)
だとします。
そして理由のひとつは「世界中を飛び回りたいから」と伝えたいとします。
しかしそれを説明する言葉、「fly around the world」がわかりません。
けれどもここで固まらずに、意味が通じる単語を選んで説明すればいいのです。
I want to be a pilot in the future.
First, I want to visit a lot of countries.
Second, I like planes.
(将来はパイロットになりたいです。まず、沢山の国を訪れたいからです。
そして、飛行機が好きだからです。)
このように、単語一つを代えて説明しても充分に意味は通じる英文になります。
知らない単語を無理やり思い出してスペルミスをするより、確実に知っている単語で文章を作るほうが失点を防げます。
もう一つ例題いきましょう。
例題❺
:Which country do you want to visit? どの国を訪れてみたいですか?
それに対するあなたの答えが以下のようだったとします。
I want to visit Australia.
(オーストラリアを訪れてみたいです。)
そしてその理由の一つが「叔母さんがオーストラリアの人と結婚して住んでいるから」だとします。
My auntがmerriedで、liveで・・何か単語が違う気がするし、文章を作れない・・
なんて考えてこんがらがる前に、シンプルな英文を作るように心構えをしましょう。
例えば、
I want to visit Australia.
Because my aunt lives with her family in Australia.
Also I want to see koalas.
(オーストラリアに行ってみたいです。
なぜなら、叔母さんがオーストラリアで家族と暮らしているからです。
また、コアラを見てみたいからです。)
これで充分伝わります。
文章を複雑にしてしまうと文法ミスを招いてしまいます。
「シンプルでわかりやすい英文」を作ることは、上級者になっても大変重要な要素なので、ぜひこの機会に習慣付けしてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、導入されたばかりの英検3級のライティングテストについて、例題を通してパターンを把握し、そこで判定基準とされている「評価観点4つ」を解説致しました。
英語の問題を解くことはたくさんあっても、自分の考えを英語の文章にすることには苦手意識があるかと思います。
でも心配無用です。
問われる問題は難しいものではなく、普段のあなたについて問われることがほとんどだと予想されています。
今回ご説明した得点に直接つながる「評価観点4つ」に注意して、シンプルで分かりやすい英文作成を心がければ、高得点は間違いありません!
英検3級ライティングテスト無事突破しますように。応援しています。
はじめまして。野原めぐみと申します。英会話講師をやっております。長年指導させていただいている経験から、
「中学英文法」を体感的にまで理解できることが、英会話上達の最短距離!
だと実感しています。
非母国語圏の人間だからこそ分かる、「肝」をズバリ提供できればと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。
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