こんにちは。メグミです。
子供たち・学生と関わりながら、いつも「英会話にとっての中学英語の重要性」を伝えています。けれど・・・
- 学校であれだけ勉強してたけど外国人の英語が全然聞き取れない・・・
- 中学英語って言ったって、リスニングに全然自信がない・・・
こんな声が減らないのが事実です。学校英語は無意味だった・・と言いたくなるのも当然です。
中学英語を重要視する私も「ある2点」だけはとても残念に思うことがあります。
- 「会話の運用力をつける」授業が一般的カリキュラムにないこと。
- 「発音を学び、英語発音を可能にする」授業が一般的カリキュラムにないことです。
この2点が、未だに学校英語の中で重要視されていないため、いつまでも会話ができないし、リスニングが上達しないと断言できます。
今回はこの「リスニングが上達しない」にフォーカスし、なぜそのリスニング上達の解決法が「発音」なのか、腑に落ちるところまで理解していただき、早速具体的に実践できる「リスニング上達最速の道!」をお伝えさせて頂きます。
リスニングに苦労する原因は「発音記号」
「ネイティブの英語が何て言ってるか分からない・・・」と焦ってしまい、自信をなくす私達・・・
安心してください。決してあなたの才能や学力のせいではありません。
「発音記号を知らない」からです。
「発音記号を学び、その通りに発音できる」機会がなかったからです。
この物理的ともいえる原因が分かれば、これより先、あなたが自信をなくしたり不安になる必要はまるでありません!このことを「心に」とどめて、発音記号についての知識を取り入れてください。
そもそも「発音記号」って?
発音記号と聞いて・・・イメージできますか?
単語を辞書で調べるとき、単語のスペルのすぐ隣に書いてある「変な英文字」です。読めそうで読めない・・このような↓↓↓学校では習っていない変な文字です。
人が、人とコミュニケーションをとる手段の「会話」を最小化していくと、
となるわけですが、この最小化した「音」ひとつひとつを目に見える「形」にして、世界共通に分かりやすく表記、つまり「記号化」したものが「発音記号」です。
なので、単語(dog,cat)のような「意味」は持っておらず、あくまでも、単に「音」を表記化したものです。つまり、意味は分からなくても、発音記号通りに音が出せたらネイティブに通じるという訳ですね。
実は「発音記号」ネイティブもよく知らない?
とはいえこの発音記号、当のネイティブ自身、実はあまりよく知らないと聞きます。
現に以前知り合いのネイティブに発音記号について聞いたところ、「う~ん見たことあるけど、説明とかはできない・・」と言われました。
「じゃあ、こんな記号覚えなくても英語しゃべれるじゃん!」と言いたくなりますが、それは「母国語を英語とする人達」だから可能なのです。
あくまで「発音記号」は、海外で話す機会もない「母国語ではない第二言語を学ぶ人」のためには、超お役立ちかつお得なツールなのです。
日本人は知らない日本語用語
これについては、私の昔の経験をお話しするのが一番わかりやすいでしょう。
突然ですが、
- い形容詞
- な形容詞
という言葉をご存知でしょうか?
私は以前、英語教師をする前に、「外国人に日本語を教える」日本語教師でした。その現場の中で、この「い形容詞」「な形容詞」は、日本語学習者にとって最初に覚え理解しなければならない言葉でした。
この言葉、意味としてざっくり言えば、「形容詞・形容動詞」のことなのです。(つまり、「新しい・美しい」「元気な・静かな」のように仕分ける品詞です)が・・・
これ、私たちが日本語を話すとき、必要な知識でしょうか・・?
言うまでもなく、こんなこと知らなくても日本語ペラペラ話せますよね・・・
けれど、日本語を第二言語として学ぶ人たちにとっては非常に重要な知識なのです。
もちろん、この言葉を知らなくても日本語を話せる外国人はいます。ただ、「最短コースで効率よく」話せるようになるには必須アイテムなのです!日本語の品詞の仕分けが無意識にでき、即座に活用させ自然な日本語へ導いてくれる超便利なアイテムなのです!
「発音記号」をネイティブが知らなくても話せる、けれど私たちにとっては必須かつ、効率的な知識だということが、逆の視点で確認できると思います。
日本語と英語の発音記号の数
発音記号の話に戻りますね。
この発音記号、つまり「音」とは、「子音」と「母音」に分けられるのですが、
ここで驚くべき事実です。
子音と母音の、日本語と英語の「数の違い」です。
子音から述べます。
子音の数の違い
まず日本語からです。
所説あるのですが、子音の数は、おおむね「21個」です。
『子音の方に話を移すと、日本語は21。』(中山俊秀)
出典: 中山俊秀・言語研究室
続いて英語です。
英語の「子音の数」は、「28個」です。
/m/ /n/ /ŋ/ /l/ /r/ /w/ /j/ /p/ /b/ /k/ /g/ /t/ /d/ /s/ /z//f/ /v/ /θ/ /ð/ /ʃ/ /ʒ/ /h/ /ʧ/ /dʒ/ /ts/ /dz/ /tr/ /dr/ 以上「28個」。
参照: 日本人のための英語発音完全教本(アスク出版)
母音の数の違い
これも日本語からいきます。
これは誰もが分かりますね、母音の数は「5個」です。
そして英語ですが、
母音の数って、正確には「イギリス英語」と「アメリカ英語」で数が異なります。
母音の数は・・・なんと、イギリス英語で「30個」、アメリカ英語で「37個」なのです。
[イギリス英語]・・・/i:/ /i/ /ɪ/ 弱/ɪ/ /e/ /æ/ /ə/ /ə:/ /ʌ/ /u:/ /u/ 弱/u/ /ʊ/ 弱/ʊ/ /ɔ:/ /ɑ˸/ /eɪ/ /aɪ/ /ɔɪ/ /aʊ/ /əʊ/ /ju:/ 弱/ju/ 弱/jʊ/ /ɪə/ /eə, ɛː/ /ʊə/ /aɪə/ /aʊə/ /jʊə/ 以上「30個」(弱母音含む) [アメリカ英語]・・・/i:/ 弱/i/ /ɪ/ 弱/ɪ/ /e/ /æ/ /ə/ /ʌ/ /u:/ /ʊ/ 弱/u/ 弱/ʊ/ /ɔ:/ /ɑ/ /ɑ˸/ /eɪ/ /aɪ/ /ɔɪ/ /aʊ/ /oʊ/ /ju:/ 弱/ju/ 弱/jʊ/ /ɪə/ /aɪə/ /aʊə/ /jʊə/ /ɚ:/ 弱/ɚ/ /ɑɚ/ /ɔɚ/ /ɪɚ/ /eɚ/ /ʊɚ/ /aɪɚ/ /aʊɚ/ /jʊɚ/ 以上「37個」(弱母音含む)参照: 日本人のための英語発音完全教本(アスク出版)
英語が聞き取れない原因はこの「数の違い」
いかかでしょう?はっと気づきました?
そうなのです!「音」の数があまりにも違いすぎるのです。
英語の「音」と日本語の「音」。子音はそう変わりませんが、母音の数がなんと日本語の6倍~7倍もあったのです!!
日本語を母語とする私達には母音は5個しか存在しません。
そこへ、30個も37個もある言語の音なんて、そもそも聞き取れる訳がないのです!!
5種類のケースしかないところへ37種類のボールを収納しようとしたら、そりゃ、違う種類のボールでも同じケースに入れてしまいますよね・・・
図にするとこんな感じでしょうか・・・。
ここなのです!!私たちが「聞き取り」に苦労するわけは。
「同じようにしか聞こえない」、あるいは「音として聞こえない」という現象が起こるのです。
日本人が「英語ができない」理由をいろんなところで言われていますが、私は、そもそもの「母音、音の数の違い」が絶対的な最大の原因だと思います。
勉強法が悪い、教育が悪い、民族的気質が問題だ・・・などあれこれ言われていますが、そんなもの「おまけ」です。
これだけ勤勉家で、日本人だけが話せないなんておかしいです。
そもそもの「音」に対する認知構造が違いすぎるからなのです。
日本人がリスニングを上達させる方法
原因が明らかになったところで、ここからが肝心です。
「構造が違うなら無理なんじゃ・・・」
安心してください。できます!
「聞き取り」というより「聞き分け」
要は、5個しかもっていない「認知機能」を、30~37個まで広げられれば良いのです!つまり、30~37個を「聞き分けられれば」よいのです。
英語は、「聞き取る」ではなくて、「聞き分ける(音の認知)」が重要なのです。
会話も挨拶もスピーチも、すべて突き詰めればひとつの「音」です。この「音」と「音」がつながり、単語になり、センテンス(文)になるのです。
センテンス(文)が分からないなら単語を、単語が分からないなら「音」を・・と具体的に細分化して、「聞き分け」なければリスニングの根本治療にはなりません。
この「根本治療」こそ、「科学的」であり「合理的」で、結果「一番効率的な」勉強法です。
では、その「聞き分ける」方法とは・・・?
「言える音」は「聞ける音」
英語の発音記号の「音」が聞き分けられるようになる方法です。
聞き分けられる(認知できる)ようになるには、発音記号を「言い分け」られればよいのです。
英語の子音28個母音(イギリス英語で)30個・(アメリカ英語で)37個。これを言い分けられればいのです。
自分が言える音は、外から入ってきても「聞け」ます。
自分が言える音は、自分が聞ける音。 「言える言葉」は「聞ける言葉」なのです。
つまり、「最良のリスニング勉強法」とは「発音・発声」なのです。
ネイティブと同じ「音」が出せることが、ネイティブの「音」が聞けるということなのです。
聞いてるだけじゃ「聞け」ない
ですから、よく宣伝している市販英語教材、
「ただ、聞き流すだけでいいのです!!」 ・・・・・。
正直言って、真のリスニング教材ではないです。
だって、ずっと聞いていて聞き取れるようになりましたか?・・何年聞き続けてもならないです。
ひとつひとつの「音」の「聞き分け」つまり「言い分け」ができていないのに、頭の中で、英語の全ての「音」に対する「認知構造」ができていないのに、ずっと英会話や音声を聞き流しても、いつまでたっても騒音・雑音・あるいは音楽のようにしか聞こえないはずです。
日本国内で英語学習をしようとしている私達にとっては非効率的な教材だと言えます。
赤ちゃんはただ聞いているだけじゃない
「赤ちゃんが言葉を自然に覚えていくのを考えてください。勉強してますか?ただ聞いてるだけでしょう?これと同じなんです」 ・・・これもよく聞く宣伝文句です。
いいえ! ほんとに赤ちゃんを見てください。彼らはただ聞いてるだけじゃあないですよ。
赤ちゃんは、聞きながら反応して、そして「声に出して」います。
それは「ア~~」とか「ブ~~」などの決して言葉ではない音ですが、聞いたことに「反応」して、音を出して(アウトプット)しているのです。
その赤ちゃんの「ア~~」「ブ~~」に、更に親が反応して言葉をかける・・・
「そうそう、マンマ。」「ブーブーっていったの?じょうずね~。」・・・そして赤ちゃんは
「あ、これが”マンマ”なんだ」「ブーブーってこのことなんだ」と、「音」を認知し、「言葉」を認知していくのです。相互に反応し合い、相互に「音を出す」ことで、言葉が確立されていくのです。
人間が、ただ聞くだけの「一方通行」で言葉を習得していくとは到底考えられません。
この点においても「口から音を出す」重要性が分かっていただけるでしょう。
音を「声」に出して発音記号を言い分ける
英語のすべての「音」を認知し、区別し、言い分ける。ー これが、聞き取り上達、「英語耳」を作る最初の突破口です。
①まず、英語の子音28個・母音30~37個を全て言い分けられる練習をしていきます。その際、「モデル」となるネイティブの音声素材が必要となります。その音声をまず「音」として一つ一つ言えるように真似していくのです。
もちろん、完璧なネイティブの音を目指す必要はありません。その発音記号を見た時に、頭の中で「その音」が「響けば」よいのです。その音が想像できるかということです。
②その音が想像でき、実際に口から出す「音」が「他の音」と言い分けが躊躇なく自然にできるようになれば、「音」から「単語」に移ります。単語も同じように短いものから始め、頭の中で「響かせ、想像できるか」と、「言い分ける」練習をしてきます。
こうして「音」→「単語」→「文」→「会話」というステップを一段ずつクリアしていくのです。
大変そうですか?面倒くさそうですか?
けれど私は「一日〇〇分でペラペラになれますよ!!」・・・なんて言葉、口が裂けても言いません。
逆に遠回りになることを知っているからです。
「根本治療をして、底辺の土台の問題を解決して、そこから超効率的に、超効果的に単語→センテンス→会話を聞き取って、聞き分けていきましょう。」という方法です。
地味なことですが、これが、「どうしたらリスニング上達できるのか?」の最短で最善の答えです。
リスニング上達のための発音本
じゃあ具体的にどんな素材を使えば、何を手本にすれば「音」を言い分けられるようになるの?
これが最終的に肝心なところですね。
もちろん!お伝えします。
「音の言い分け」がきちんとできるようになる素晴らしい「教本」があるのです。
しかも、しかも、書籍たった1冊で(DVD,CD付き)!!!
私は何の関係もない、ただのユーザーです。でもこんなに素晴らしいものが作られていたなんて・・!
まさに英語上達を目指す全ての「日本人の宝」だ。と言わずにはいられない。後にも先にも、唯一無二の、完全な「発音完全教本」です。
この本がどういいのか。優れた3つの点
では、この「発音教本」が、どういいのかを、「講師目線」かつ「いちユーザー目線」で分かりやすくお伝えできればと思います。
2012年に初版が発行されて以来、数ある「発音本」の中で常に不動のベストセラー本です。なぜ常に支持されているのか、以下の3点の理由が大きいと思います。
とにかくクオリティーが高い
著者の竹内真生子さん、この方イギリス英語・アメリカ英語の発音研究家で、ご自分でその研究所をもっており、なんとこの本を「約10年」の年月をかけて生み出したという究極の一冊です。
もうそれは、いちいち凄さを述べなくても、目を通せば、どれだけの歳月を費やしているかがすぐに分かります。「妥協のない説明・図解・分析」が、どれだけの実験・検証を積み重ねてできたものなのかを物語っています。
全てが科学的です。 ものすごいデーター量で裏付けられています。
なので、万人が理解できるし、万人が「発音できるようになる」内容です。
かゆいところに手が届く
はっきり言えます。「発音」についての疑問・質問・あやふやな不明点・・答えの全てがこの一冊の中に入っています。
今まで放置していた「音」の不明点や発音記号、ふだん、みんなはこんなことに疑問もたないよね・・・と思うことすら!その理由も含めて見事に記載があります。
他の発音本に比べてほんの少しお高い感はあります。けれど、クオリティーの高さが比ではありません!むしろ、「たった3500円位でいいの?」です。コストパフォーマンスの高さこの上ありません。
正直、「何十万もする市販の英語教材」をつかまされるより・・・よっぽど効果のある・自分のスキルになる本です。
アメリカ、イギリス発音完全網羅
私たちが日常触れている「英語」には、「アメリカ英語」と「イギリス英語」という区分けが存在しています。例えば、使う「単語」が違っていたり、言い回しの「慣習」が違っていたり・・・
中でも「発音」の違いは見逃せません。先でも述べたように、そもそもの「母音の数」が、アメリカ英語とイギリス英語では「7個」の違いがあるのです。
この本は、そのアメリカ発音、イギリス発音を完全に完璧にカバーしています。アメリカ発音もイギリス発音もひとつも「はしょる」ことなく、全ての発音を提示し、見本音声・動画も丁寧に作ってあります。何の心配もなく先に進んでいけます。
発音を効率的にマスターするならば、まず「自分はどちらの発音で学ぶか」を先に決めることをおすすめします。「どちらかを決めて徹底してその発音をマスターし使えるようにする」が最速・確実な進め方です。
もし、「自分がどちらを学んだらよいか分からない」ということなら、「アメリカ英語」がよいでしょう。一般的に触れる頻度が多いですし、「r性母音」を含む発音を先に学ぶことは「リスニング」には大変有効です。
この本の使い方・考え方
この本に対して、アマゾンの「カスタマーレビュー」では、「初心者には難しすぎる。」とか「手っ取り早く発音できるようになりたいのにめんどうそう。」などのコメントがありました。
確かに「完全教本」というだけあるので、発音に関するあらゆる情報・説明が記載されています。ゆえに専門すぎて難しそうと思えるのかもしれません。
けれどこの本の全てを理解する必要はまったくありません。その使い方・考え方をお伝えします。
発音記号を頭に響かせる
私たちの最終目的は何でしょう?
「英語を聞き取れるようになる」ことです。「完璧な発音」を目指すのではありません。
そのために突き詰めると、「発音記号」を自分で「言い分けられるようになる」ことなのです。
言い分けられる・・・つまり、自分で「各発音記号の違いが分かれば」いいのです。
具体的にいうと、「各発音記号」を目で見た時に、自分の頭の中で「その音」が響くようになればOK.
例えば、「dog」の発音記号/dɔ’:g/を見た時に、その音「/dɔ’:g/」が自分の頭の中で想像でき、「響いて」いればOKです。
頭で響かせる=頭で想像できるために、何度も何度も何度も自分で言って体で「つかんでいく」のです。
正しい発音=ネイティブと同じ発音ができないとダメではなく、「個々の発音の違い」が自分で仕分けできればよいのです。
「聞き分け」にネイティブと同じ発音レベルを求めなくてもいいのです。
「個々の音の仕分け」がしっかりできるようになったら、そこからはものすごく加速します。
音と音との連結・脱落・同化・弱母音化を知り、言えるようにする。
この本の素晴らしい内容のもうひとつが、「音と音との連結・脱落・同化・弱母音化」の記載が細かく詳しいことです。
「単語だったら分ってたのに、会話になるととたんに何を言ってるか分からなくなる・・」
これは、英会話の最大の特徴であるまさに「音と音との連結・音の脱落・音の同化・音の弱母音化」に他なりません。
例えばこんな文です。
- I have a dog. (haveの[e]と[a]が連結して、[アイ ハブ ア]でなく、[アイ ハヴァ]となる)
- I got it. (gotの[t]と[i]が連結して、更に、itの[t]が脱落し、[アイ ガット イット]が、[アイ ガリ]のようになる)
このような現象を、その理由も含めて詳しくかつ、私たちが言えるように丁寧に導いてくれています。(私達にはなかなか難しい「マクドナルド」の発音も言えるようになります!)
リズム・アクセント・イントネーションの特徴を知り、言えるようにする。
リスニング上達を考える際、「発音記号」・「音の連結」と同時に重要視しなくてはいけないものが、「 リズム・アクセント・イントネーション」です。
「文・会話」として単語と単語がつながることで、個々の単語が持つアクセントとはまた別に、会話の中でのアクセント(強勢)が置かれます。
また英語は、会話中の「意味の区切りまでをひと息で発音される」という特徴があり、これが「イントネーション」を生み出し、更に語り手の「意」を表現する、「下降・上昇・昇降」等の「トーン」も存在しています。
こうしたアクセント・イントネーションが絡み合い、日本語には存在しない独特な「英会話のリズム」が、私達にリスニングを更に困難にさせているのですが、こうした、「発音以外」のリスニング問題の要素についても、そのメカニズムを詳しく述べ、そして実際に「言える」ように多数の「例文」で練習させてくれています。
この本を学び終わる頃には
「音の連結」「 リズム・アクセント・イントネーション」のセクションをクリアできる時期になると、拾える英単語「聞き取れる単語」が爆発的に増え、新しい単語・イディオム(熟語)・最終的に「文」まで聞き取れる状態になります。
もちろん、まだ知らない単語・イディオムはここから先、ずっと覚えていく必要があります。ただその時に、脳が「英語の音」を認知でき、口が「英語の音」を再生できるということが、どれだけ単語を覚えることを最効率化させるか・・・計り知れません。
「あ、聞き取れてないわけじゃない。単にこの言葉を知らなかっただけなんだ・・・」
きっとあなたはこう感じてきます。これがどれだけ自分の英語に対する自信になるか・・・!
この状態までを導いてくれるツールは他にはないと思います。
いろいろ書き連ねましたが、とにかくこの本に付いている「DVD」と「CD」に沿って実践するといいです。
リスニング力は、アウトプットで仕上げる。
英語の「音」・「文のリズム」が認知でき、再生できるようになったら「アウトプット」で仕上げましょう。
今までの「音、リズムの認知・再生」の学びは、あくまでも「インプット」作業です。ここから先の「アウトプット」作業を行うことで、自分自身で「リスニング力が確立した」と実感できます。
必ずアウトプット作業を行い、今まで費やした時間を全て「自分のリスニング力」にしてください。単なる知識で終わらせないために「使える耳」にしなければ、何の意味もありません。
では、具体的なアウトプット環境をお伝えします。
オンライン英会話は最強
やはり、何においても「オンライン英会話」が一番手堅いです。
言うなればオンライン英会話は「練習試合場」。一番「実践」に近い場所です。かと言って「本番・本試合」ではないという認識が大切です。
本試合じゃないのだから間違えてもいいのです。「聞けないフレーズ」があってもいいのです。お金を払って練習して「場慣れ」するところなのですから。
一番大切なのは、「自分は英語の音は全て把握できてる」と常に思うことです。把握できているんだから「分からない」と焦る必要はない。単にそれは「初めて出会った単語」であるに過ぎないのです。
初めてならば、聞けばいい。慣れればいい。ただそれだけのことだと淡々と練習していけばいいのです。心配は要りません。だってこの時点であなたは「音」が認知できているのだから。
因みに、オンライン英会話ではなく、実際の「英会話教室」ではだめなのか?という点ですが・・・いいと思います。
ただ、「同じ期間・費用・回数」を考えたとき、やはりオンラインのほうが効率いいです。「週1で一年通う英会話教室」と、「毎日20分で3か月や6か月レッスン受けるオンライン英会話」と、どちらが早く上達するか?・・・無論後者だと思います。
6つのメリットで「 とにかく続けること」に集中!ゲーム感覚の楽しい無料アプリ
正直・・・これは「アウトプット」とは呼べません。一方的なので・・・
ただ、「オンライン英会話となるとちょっと躊躇する・・・なんか気乗りしない・・」という方が、ここで行動を止めてしまったらあまりにももったいない!と考えた提案です。
ご存じでしょうか。「Duolingo」英語学習無料アプリです。
- まずテストを受けて自分のレベルからスタートできる。
- 全て問題形式。一つ一つクリアしていき、レベルを上げていく。
- 音声が豊富に含まれている。リスニング強化を狙うなら、問題英文を見ずにまず聞くことをお勧めする。
- レベル同様、様々なジャンルがあるので(医療・政治・スポーツ等々)新しい言葉が覚えやすい。
- 一回5分~10分の手軽な学習。
- 「今日はここまでクリアした」と毎日表示されるので心理的に「サボるわけにはいかない」と感じてしまう
実際、私もやっていますが楽しいです。こちらを飽きさせず、続けようと思えてしまう・・・よくできてるアプリだな~と感心しています。
「まずは継続を・・!」という方ならぜひお勧めします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
色んなことを述べさせていただきましたが、終始、
どうしたら、あなたのリスニング上達の問題が解決するだろうか・・・?
その「問い」から一歩もブレさせず、一文一文を考えながら書いたつもりです。
リスニング上達を目指すあなたのお役に少しでも立てれたのなら嬉しいです。
そして「行動してみよう」と立ち上がれたのなら幸せです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
野原めぐみ
はじめまして。野原めぐみと申します。英会話講師をやっております。長年指導させていただいている経験から、
「中学英文法」を体感的にまで理解できることが、英会話上達の最短距離!
だと実感しています。
非母国語圏の人間だからこそ分かる、「肝」をズバリ提供できればと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。
野原さんの記事、英会話の学習指導法に関して、自分の中でモヤモヤとしていた考えを理論的、実践的にわかりやすく書いてくれていて、嬉しいです。ずっと海外で日本語を教えていて、こちらに戻ってきてから英語学校でトライアルのティーチングをしましたが、どうも教授法がしっくりこなくて失敗しました。自分で英語を教える事も考えていますが、野中さんの記事は、とても参考になるし、読んでいていちいち頷けます。ありがとうございます。
Morimoto様
初めまして野原です。
嬉しいコメントいただきましてありがとうございます!
記事に共感していただいてとてもありがたく、嬉しい限りです!!
そうなんですね!いろんな経験されているのですね・・!
私も随分昔に上海の日本学校で日本語教師やっていました。
言語は違えど、その時の経験が今の活動を支えてくれているなあと感じています。
難しい言葉をたくさん並べるよりも、わかりやすく即実践できるものが1番ですよね!
英語を教えるお仕事、ぜひ頑張ってください!
同志がいる気持ちで私も頑張れます^ ^
わざわざメッセージくださって本当にありがとうございました!!
野原めぐみ
めぐみ さま
私のコメントにお返事いただきありがとうございます。
めぐみさまは、上海で日本語教師をされてたんですね。
私は、主に台湾とオーストラリアで日本語を教えていましたが、本格的にコミュニカティブな方法で教えていたのはオーストラリアで、やはり英語を教える方法もそこでの経験をベースに考えてしまいます。
めぐみさまが記事に書かれている英語の習得法に関する記事は、英語圏で長く生活していた私にも、とても興味深いものです。
きっと、めぐみさまのレッスンは、言葉だけではなく、背景にある文化も楽しく学べる授業なんでしょうね。
私は京都の郊外にある小さい町に住んでいますが、もしお住まいが近隣なら、いつか機会があれば是非レッスンにお伺いしてみたいという気持ちにさせられます。
自分で英語を教える機会がもてるかどうかは、まだまだ模索中ですが、少しずつ可能性を探っていきたいと思っています。
これからも、めぐみ様の書かれた記事を色々な面で参考にさせていただきたいと思います。
Morimoto様
ご丁寧なメッセージ本当にうれしく思います!
経験って、1番の宝ですよね^ ^
言語での繋がり、言語の面白さをたくさん発信していこうと思います。
Morimoto様の模索も応援しています!
ありがとうございました!
野原めぐみ